新入生の皆さん、入学おめでとうございます。 心よりお祝い申し上げます。
「宇宙飛行士に学ぶ」
皆さんは高校生になった自覚を持てていますか。高校生活三年間は時間が早く流れるように感じます。立ち止まっていても時間は流れて行き、追い掛け追い付くことは不可能です。私たちにできることは、時間を無駄にしないで有効に使用することです。
さて、1969年アポロ11号が月面に着陸し、アームストロング船長が人類で初めて月面に立ちました。約50年後の現在、人類は未だ月に暮らしていませんが、宇宙飛行士が宇宙ステーションに長期間滞在して研究に取り組んでいます。こうした中、JAXA（宇宙航空研究開発機構）は、NASA（アメリカ航空宇宙局）の有人月面探査計画「アルテミス計画」に参加する可能性のある宇宙飛行士候補を選考しました。JAXAでは、宇宙飛行士の重要な資質として、「環境に適応し、極限状況である宇宙でも柔軟かつ的確な判断や行動ができる」ことを挙げています。具体的には、「メンバーシップの多様性を尊重しながら、協調してチームをミッションへと導く」ことが必要であるとして、①自己管理能力と②コミュニケーション能力を特記しています。
この資質は宇宙飛行士に特化したものではありません。自己管理能力とコミュニケーション能力とは「心身の健康維持」、希望や目標実現に向けた「計画性と行動力」、人間関係を円滑にする「感情のコントロール」や「適切な話し合い」など、私たちが社会生活や学校生活を有意義に過ごすスキルとして大切なものです。皆さんがこの資質を身に付けていれば、クラスや部活動等、どのようなチームに所属しても役立つばかりでなく、将来の職場や社会で貢献できるメンバーとなることでしょう。
高校生活を通して、取り組みたいこと、やらなければならないことは一人一人違います。将来の在り方・生き方を実現するために、有意義な高校生活を送ってください。
校長 大澤 次郎
